著名な中国人写真家が失踪、新疆で連行か 妻が明かす
(CNN) 受賞歴を持つ中国人の写真家、リュー・グアン氏が中国国内で失踪したことが29日までに分かった。北西部・新疆ウイグル自治区で当局に連行されたとの情報もある。
リュー氏の妻が失踪を明かした。妻は関連報道をソーシャルメディアに投稿し、11月初旬から夫と連絡が取れなくなっていた説明している。
妻がツイッターやCNNとの電話インタビューで明かしたところによれば、リュー氏は新疆を旅していた今月3日に消息を絶った。その1週間前には、区都ウルムチで他の写真家と親交を深めていた。5日に四川省で友人と会う予定だったが、姿を現さなかったという。
リュー氏の写真は、中国社会の周縁に生きる人々の日常生活に光を当てたもので、炭鉱労働者や麻薬中毒者、エイズウイルス(HIV)感染者らを被写体にしている。
ワールドプレス・フォトのウェブサイトによれば、リュー氏はドイツのアンリ・ナネン賞を受賞したり、ナショナル・ジオグラフィック協会の助成金を受けたりするなど、写真の分野で数々の栄誉に浴してきた。中国人の写真家として初めて米国務省から客員研究員に招かれたこともある。
妻によれば、リュー氏の拠点は米ニューヨークだが、中国で過ごす時間の方が長い。
妻は新疆の警察に連絡を取ろうとしたものの、当局者と話すことはできなかった。米当局に働きかけることもしていないという。