ロバート・フランク氏死去、94歳 写真集「アメリカ人」で米国の日常を活写

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ロバート・フランク氏=2000年、米ニューヨーク/Thomas Hoepker/Magnum Photos

ロバート・フランク氏=2000年、米ニューヨーク/Thomas Hoepker/Magnum Photos

(CNN) 20世紀に最も大きな影響を与えた写真家の1人、ロバート・フランク氏が死去した。94歳だった。

同氏の作品を扱う美術商のピーター・マクギル氏によると、フランク氏は9日にカナダのノバスコシア州インバネスで死去した。

「ロバート・フランク氏は世界の米国に対する見方を変えさせた。率直で並外れた能力をもつ移民の目を通し、我々のありのままの姿を見つめた」。マクギル氏は電子メールにそう記した。

スイスで1924年に生まれ、23歳の時に米国へ移住して、ニューヨークで雑誌「ハーパーズ バザー」のファッション写真家として働き始める。

代表作となった写真集「アメリカ人(原題:The Americans)」は、最初にフランスで「Les Americains」として1958年に出版された。同作品は、米全土を横断しながら米国人の日常生活を撮影した写真の集大成だった。

=1955年、ニューオーリンズ/© Robert Frank from The Americans / Courtesy Pace/MacGill
=1955年、ニューオーリンズ/© Robert Frank from The Americans / Courtesy Pace/MacGill

当時一般的だったカラー写真ではなく、白黒で撮影した写真は当初は評判が悪く、米国で出版社を見つけるのは難しかった。

暗く無造作な印象の写真は、1960年代の「スナップショット・エステティック」の台頭につながった。

=1955年、サウスカロライナ州チャールストン/© Robert Frank from The Americans / Courtesy Pace/MacGill
=1955年、サウスカロライナ州チャールストン/© Robert Frank from The Americans / Courtesy Pace/MacGill

1959年に米国でグローブ・プレスから出版された「アメリカ人」は、フランク氏が米国を旅しながら撮影した3万枚近い写真の中から83枚を選んで収録。今ではフォトジャーナリズムに革新をもたらした作品として評価されるようになった。

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