「ジョーカー」の興行成績、R指定作品として歴代1位に
ニューヨーク(CNN Business) 人気コミックの悪役を描いたホアキン・フェニックス主演の映画「ジョーカー」の興行成績がR指定の作品としては歴代1位となったことがわかった。
ワーナー・ブラザーズによれば、ジョーカーの全世界での興収は約7億8800万ドル。これは、これまでの最高記録だった「デッドプール」(2016年)の7億8300万ドルを上回った。
デッドプールで主人公を演じたライアン・レイノルズはツイッターで記録更新をたたえ、ジョーカーが階段で踊っているシーンの写真とともに、これまで成功を収めたR指定作品の登場人物の名前を並べて投稿した。
R-Rated box office congratulatory posts aren’t like the ones you’re used to... pic.twitter.com/OTy2BqIP4f
— Ryan Reynolds (@VancityReynolds) 2019年10月25日
ジョーカーは世界全体の興行成績でみると過去最高の記録を達成したが、北米市場に限れば、まだ1位ではない。北米市場で最も興収を挙げた作品は、メル・ギブソンが手掛けた聖書を題材にした「パッション」(2004年)で、興収は3億7000万ドル。ジョーカーの北米市場の興収は2億5900万ドル。
調査会社コムスコアのシニアメディアアナリスト、ポール・ダーガラベディアン氏はCNN Businessの取材に対し、「ジョーカーは実際に驚くべき成功を収めた」と語った。安全への懸念や、重苦しい題材にもかかわらず、世界で記録を更新する観客を集めたと指摘した。
ボックスオフィス・ドット・コムのシニアアナリスト、ショーン・ロビンズ氏は、フェニックスのパフォーマンスをアカデミー賞が無視するなら非常な驚きだと指摘。作品についてさまざまな論争があるものの、フェニックスがアカデミー賞クラスの演技を見せたのは衆目の一致するところではないかとの見方を示した。