英、無料給食の提供終了を撤回 マンU選手の訴え受け延長へ
(CNN) 英国政府は17日までに、経済的に困窮する家族を対象とした給食の無料提供を夏休み以降も継続すると発表した。当初は学年が終了する7月までの予定だったが、英イングランド・プレミアリーグで活躍する若手選手による訴えを受けて判断を覆した形だ。
プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(マンU)に所属し、イングランド代表にも名を連ねるマーカス・ラッシュフォード選手(22)は、無料給食の提供が終了することを知り、行動に出た。国会議員らに対し「党派間の争いを脇に置き」、政府の決定の撤回に向けて協力してほしいと呼び掛けた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、英国ではまだ多くの家庭が経済的な打撃に苦しんでいる。
ラッシュフォード選手は15、16日の両日、メディアを通じて英国における子どもの貧困に取り組む必要性を訴えた。
タイムズ紙への寄稿では、無料給食の提供継続が国内に130万人いる困窮した子どもたちにとってどれほど重要な意味を持つか、10年前同じ境遇にいた自分にはよくわかる、とつづった。
こうした訴えを受け、政府は当初の決定を覆し、6週間の夏休み中も給食の無料提供を続けると発表した。首相官邸の報道官によれば、この取り組みに対して約1億2000万ポンド(約161億円)の資金を投入する。
ラッシュフォード選手はツイッターに発表を歓迎するコメントを投稿。「力を合わせれば、こうして結果が出る。これでこそ2020年のイングランドだ」と喜びをあらわにした。
I don’t even know what to say.
— Marcus Rashford (@MarcusRashford) June 16, 2020
Just look at what we can do when we come together, THIS is England in 2020.