1500人がコンサートに、イベント再開へリスク分析 独実験

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参加者はマスクを着用してコンサートに臨んだ/Sean Gallup/Getty Images

参加者はマスクを着用してコンサートに臨んだ/Sean Gallup/Getty Images

ライプツィヒ(CNN) 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて制限されている大規模な音楽、スポーツイベントの再開に向け、ドイツの研究者らが22日、実際にコンサートを開いて感染リスクを分析する実験を行った。

独ハレ大学のチームはこの日、東部ライプツィヒの屋内会場で歌手ティム・ベンツコさんのコンサートを開催。観客1500人が実験に参加した。

観客らはマスクと接触追跡用の小型発信機を配られ、蛍光ジェルを手に塗って入場した。会場での濃厚接触を記録し、多くの人の手に触れた場所を特定するためだ。

同大医学部長のゲクレ教授は「イベントを許可するかどうかが合理的に判断できる手段を提供したい。イベントを開くことで何人が感染することになるのか、予測する手段が必要だということだ」と述べた。

会場では、新型ウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)以前の状態、パンデミックの最中に感染予防策を強化した状態、観客数を制限した状態という3つのシナリオが試された。チームは収集したデータを分析して数理モデルを作成し、予防策の有効性などを評価。年内に結果を発表する予定だ。

接触追跡用の小型発信機と蛍光ジェルで接触の様子などの情報を収集した/Sean Gallup/Getty Images
接触追跡用の小型発信機と蛍光ジェルで接触の様子などの情報を収集した/Sean Gallup/Getty Images

チームによれば、欧州でこれだけ大規模な実験が実施されたのは初めて。ゲクレ氏は、周辺地域の感染者が今のところ少なく、参加者は全員48時間前に検査を受けたうえでマスクをしていたため、会場で実際に感染が起きるリスクは小さかったはずだと説明した。

ドイツ全体では先月末以降、感染者が増加傾向にある。同国の感染症対策を担うロベルト・コッホ研究所によると、22日の新規感染者は2034人と、4月26日以来で最多の人数を記録した。

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