ネイマールとの契約解除、理由は「性的暴行調査への協力拒否」 米ナイキ
ニューヨーク/サンパウロ(CNN Business) 米スポーツ用品大手ナイキは27日、サッカー・ブラジル代表のネイマール選手との契約を昨年解除したのは、自社従業員からの性的暴行被害の訴えで同選手が調査協力を拒んだためだったと明らかにした。
ナイキはCNN Businessに寄せた声明で、解除の決定はナイキの従業員が2018年に同社に提出した訴えに起因すると説明。問題の出来事は16年に起こったとされる。
ナイキによると、従業員の女性は当初この件を内密にしておくことを望んでいたが、19年に調査実施を要請することを決めた。同社は独立した調査を依頼し、女性のために別の外部の弁護士を雇った。弁護士は女性が選び、同社が費用を負担したという。
ナイキはCNN Businessへの声明で、「我々は当初から従業員の主張と体験に非常に真剣に対応してきた」と説明。ナイキは従業員の氏名を公表しておらず、CNN Businessは一般に性的暴行被害を訴えている人の名前を報じない。
ナイキはまた、調査の結果、決定的な結論には至っていないと述べ、「裏付けとなる事実を提示できないまま非難の声明を出すのは当社にとって不適切な行為となる」と付け加えた。
ただ、ネイマール選手が調査への誠実な協力を拒否したことから、関係を解消したとしている。
ネイマール選手の代理人はCNN Businessに対して、同選手は疑惑を否定しており、ナイキとの関係が終わったのは「商業的な理由」だと説明した。
ネイマール選手の父親もブラジル紙とのインタビューで疑惑を否定し、「驚いている」「ネイマールはその女性のことを知りもしない」と述べた。
ネイマール選手とナイキの契約は15年間にわたって続いた。契約解除は昨年夏の終わりに公表され、ほぼ同時期に独プーマが契約締結を発表していた。