56年前の性的虐待、被害訴える女性がボブ・ディランを提訴
(CNN) 伝説的なシンガーソングライター、ボブ・ディランさんから1965年に性的虐待を受けたと訴える女性が、損害賠償を求める訴えをニューヨーク市の裁判所に起こした。
原告の女性(68)は13日に提出した訴状の中で、12歳だった当時、ディランさんと親しくなり、1965年4月~5月にかけて複数回にわたり性的に虐待されたと訴えている。
ディランさんの広報は16日、米紙USAトゥデーに寄せた声明で、ディランさんは女性の訴えについて事実に反すると主張しており、徹底反論する意向だと説明した。
原告側の弁護士は、ディランさんが女性と親しくなったのは、警戒心を緩めさせて性的に虐待する目的だったと主張。性的虐待に加えて薬物やアルコールを与えて身体的暴行の脅しをかけ、今に至るまで女性に心の傷や精神的ダメージを残したと訴えている。
弁護士はさらに、ディランさんが有名ミュージシャンとしての地位を利用して女性を信頼させ、支配するようになったと述べ、ニューヨーク市のホテル・チェルシーにある自室で女性を性的に虐待したと主張した。
CNNの取材に対して弁護士は、女性がディランさんと知り合った経緯などは明らかにせず、「多大な調査と徹底検証を経て提訴した。女性がホテル・チェルシーで彼と一緒にいたことは間違いない」と話している。
現在コネティカット州グリニッチに住む女性は訴状の中で、今も続く「深刻で重い心の痛みや苦しみ、嫌悪感や屈辱感、経済的損失」を被ったと主張している。
ディランさんは5月24日で80歳になった。