女子選手は「胸が平ら」、タンザニア女性大統領の発言に非難 代表チームが反応
(CNN) アフリカ東部タンザニアの女性大統領が、女子サッカー選手について「胸が平ら」で結婚相手として魅力がないと発言し、非難の的になっている。
サミア・スルフ・ハッサン大統領(61)は22日、ダルエスサラームで開かれた23歳以下男子代表チームの式典で演説し、女子選手について「胸が平らで簡単に男性と思われてしまう」と発言した。
さらに「不運なことに、一部の選手には結婚の希望がない。彼女たちにとって結婚は夢のようなものだ。もしああした選手たちの1人を妻として自宅へ連れて行って両親に会わせれば、お母さんが驚いて、女性なのか男性なのかと混乱するのは間違いない」と言い放った。
演説の他の部分では、アスリート向けの資金強化の必要性を強調し、特に女子スポーツ選手とその引退後の生活に言及していた。
この演説の動画がSNSで広まると、非難の声が巻き起こった。
野党・民主開発党のキャサリン・ルゲ元議員は「女子サッカー選手に関する大統領の発言は全女性に対する侮辱だ」とコメントした。
ハッサン氏はタンザニア初の女性大統領。3月に死去したジョン・マグフリ前大統領の後任として就任した。大統領府は今回の発言についてコメントしていない。
一方、女子代表チームのメンバーは26日に記者会見を開き、大統領が「誤解されている」と擁護。選手の1人は「大統領の発言について、人々が違った解釈をしている」と述べた。
別の選手は「私たちはほかの女性たちと同じように美しく素晴らしい。そしていつかは母親になろうと思っている」「私たちは目標の達成を目指し、筋肉を鍛えて強くなるための練習をやめない」と力を込めた。