一家心中自爆で両脚切断、ベトナム生まれの米代表選手が受け取った「ギフト」
生後20カ月で米ミズーリ州の家庭に引き取られてロブさんとシェリーさんが両親になり、6人の兄弟姉妹ができた。
3歳になるまでには庭のプールで泳ぐことを覚え、10歳で大会に出場するようになった。
パラリンピック出場は東京が初めて。過去の出来事が今の自分を作り上げたと感じている。
「母はいつも、私の身に起きたことについて本当に正直だった。今の私があるのは間違いなくそのおかげ」
「私は自分を生んだ母親の犠牲のことを考える。私はいつもとても幸せで元気いっぱいの赤ちゃんだった。……そして私は、私のために彼女が自分の命を犠牲にしたことに目を向ける」
「私はこんな素晴らしい人生を送ることになった。私はここでパラリンピックに出場し、素晴らしい子ども時代を過ごした」
水泳を通してシェパード選手は「内なる平穏」の感覚を発見した。それは幼い頃から水の中で感じていた穏やかな心地良さだった。
「私が初めてほほ笑んだのは、私を引き取った両親が私をプールに入れた時だった」と振り返る。
「今も水泳は私を笑顔にしてくれる。音がなく、何も聞こえない。スポーツが自分の背中を押してくれると知ったのは特別なことだった」
「1週間に9回練習して死ぬほど疲れ切っていても、またそれを楽しみにしている」