韓国テレビ局が謝罪、ドラマ撮影中に転倒した馬の死で批判殺到
韓国・ソウル(CNN) 韓国の公共放送KBSが、ドラマの撮影中に馬が死んだ事故をめぐって非難の的になり、事故を防げなかったことについて視聴者に謝罪した。
KBSの20日の発表によると、昨年11月2日、時代劇「太宗イ・バンウォン」で俳優が落馬するシーンの撮影中に、俳優が馬から投げ出され、馬の上半身が地面にたたき付けられた。馬はこの撮影の約1週間後に死んだ。
「不幸な事故が起きたことに強い責任を感じています。事故を未然に防げなかったことについて、視聴者におわびします」。KBSは声明でそう述べている。
韓国の動物愛護団体KAWAは20日、問題の撮影シーンをインスタグラムに投稿した。時代劇の俳優が乗った黒い馬は、後ろ足のうち1本をロープで縛られていた。
馬は足のロープをきつく締め付けられて顔面から地面にたたきつけられ、俳優は宙に飛ばされた。馬は頭が動かせない状態で、後ろ足を蹴り続けていた。
KAWAは20日の声明で、「この撮影の直後、スタッフが地面に落ちた俳優をチェックするために駆け付けた。しかし馬の状態は誰もチェックしなかった」と非難した。
SNSでも批判の声が高まり、KAWAの投稿には「馬のけがのことは考えさえしなかった。首が完全によじれていて、あまりに激しかった」「このドラマはもう絶対に見ない」といったコメントが相次いでいる。
韓国は動物虐待を法律で禁じているが、愛護団体は以前から同法の厳格化を求めていた。KAWAは20日、撮影現場での動物保護法厳格化を求める署名運動を開始し、21日午後までに8万近い署名が集まっている。