ブルース・ウィリスの最悪映画賞受賞撤回、失語症の公表受け
(CNN) 米俳優のブルース・ウィリスさんが失語症と診断されていた事実を家族が公表したことを受け、毎年最悪とみなされた映画に授与されているラジー賞の主催団体が、ウィリスさんへの授賞撤回を発表した。
ウィリスさんは認知能力に影響を及ぼす失語症と闘っていることを、家族が告白していた。
ラジー賞主催団体は、今回の診断が公表されたことを受け、ウィリスさんに授与したラジー賞を撤回すると発表。「健康状態が意思決定や演技に影響を及ぼしているとすれば、そうした人にラジー賞を授与することは適切ではない」とした。
ウィリスさんの家族(元妻のデミ・ムーアさんを含む)は30日、健康状態を理由にウィリスさんが俳優業を休業すると発表していた。
ラジー賞は今年、「2021年の映画でブルース・ウィリスが演じた最悪の演技」賞を設けてウィリスさんを8部門でノミネート。最終的に、主演映画の「コズミック・シン」で同賞をウィリスさんに授与した。
「この部門をラジー賞で継続する意図はなかった。従ってこれが繰り返されることはない」と説明している。
ラジー賞は31日、映画「シャイニング」で過去にノミネートされた女優シェリー・デュバルさんについても、かつてのノミネートを撤回すると発表した。
ラジー賞創設者のジョン・ウィルソン、モーリーン・マーフィーの両氏は芸能誌の取材に対し、デュバルさんのノミネートを後悔していると告白していた。31日の発表では「同情すべき状況は『シャイニング』のシェリー・デュバルにも当てはまる。デュバルの演技は、制作中ずっと続いたスタンリー・キューブリック監督による彼女の扱いに影響を受けていたことが、今になって分かった」と説明。「この機会に、そのノミネーションも撤回する」と表明した。