ウクライナ、米に供与要望リスト送付 ドローンや各種ミサイル含む
(CNN) ウクライナ軍は31日までに、米連邦議会に対し侵攻のロシア軍との戦いを続ける上で必要とする兵器や装備品を連ねた最新版のリストを提出した。
CNNも入手したリストは17項目から成り、偵察用あるいは武装ドローン(無人機)、戦術レーダー、ドローンに対抗する電子戦システムや近接支援航空機などが含まれる。
また、負傷兵の治療支援、移動式の野戦病院を含めた軍装備品の修理も要請。ウクライナ隣国での装甲車両の修理の便宜や武器運搬を助ける航空機供与も加えられた。
バイデン米政権はウクライナへの軍事援助拡大に動いており、ウクライナ軍は過去数週間、連邦議会やホワイトハウスに対し調達を希望する様々な兵器や装備品のリストを提示。先週には地対空ミサイル「スティンガー」と対戦車ミサイル「ジャベリン」の1日あたり500基の供与を促してもいた。
今回の最新版リストは29日に届けられ、ドローンは最優先に必要と位置づけられた。これには実弾頭を積み着弾と共に起爆する自爆式のものも入っている。米国防総省高官は30日の米議会公聴会で自爆型ドローンはウクライナへ輸送中との事実も明かしていた。このドローンは今月16日に発表された8億米ドル相当の軍事支援にも盛り込まれていた。
ウクライナ側の今回の要望リストでは、ロシア製の対地攻撃機「スホイ25」にも言及していた。同機は米国製のA10型機と類似している。また、火砲システム、地対空ミサイル、対艦ミサイルや光学監視装置も求めていた。
米民主党下院のクロウ議員は30日の同院軍事委員会で、ウクライナ側による最新版のリストは同国軍や文民指導部が緊急に必要との危機感を反映していると述べた。
一方、米ホワイトハウスによるとバイデン大統領は30日、ウクライナのゼレンスキー大統領と約1時間にわたって電話会談した。声明によると、バイデン氏はこの中でウクライナ政府に5億ドル(約610億円)の財政援助を直接実施する意向を表明した。給与支払いの支援などが主な目的としている。