日米など30カ国以上、ロシアとベラルーシ選手のオリンピック出場禁止を支持
(CNN) 英政府の公式サイトに20日、米国や日本など「志を同じくする」30カ国以上の共同声明が掲載され、ロシアとベラルーシの選手が国際スポーツ大会に出場することを禁じる提案を支持すると表明した。
国際オリンピック委員会(IOC)は先月、来年開かれるパリ・オリンピックにロシアとベラルーシの選手が「中立選手」として出場できるようにする方針を決定。これに対して英国、カナダ、欧州諸国などは、IOCに再考を要請した。
「ロシアとベラルーシでは、スポーツと政治が密接に絡み合っている」と声明は指摘。「国家を特定しないというIOCの条件の下、ロシアとベラルーシのオリンピック選手が国家から直接的な資金援助を受けていながら『中立』の立場で出場することがどれほど現実的なのか、我々は強い懸念を持っている」と述べている。
声明には米国やカナダ、英国、欧州各国のほか、日本や韓国、ニュージーランドなどのスポーツ・文化相が署名している。
IOCは21日、CNNに寄せた声明で、「ロシアとベラルーシのパスポートを持つ選手の中立の定義に関する建設的な疑問を評価する。一方で、国連人権理事会の特別報告者2人が示した人権上の懸念が、同声明では対応されていないことを指摘する」とした。
国連人権高等弁務官事務所はIOCに対し、ロシアとベラルーシの選手が中立的な立場で出場することを認めるよう勧告。いかなる選手も国籍に基づいて差別されることがあってはならないとしていた。