ジャニーズ事務所、創業者の性加害問題で謝罪
香港(CNN) 日本の芸能プロダクション大手ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏の所属タレントに対する性加害疑惑をめぐり、藤島ジュリー景子社長が謝罪した。
ジャニーズ事務所はこれまでにSMAPや嵐、TOKIOなど数多くのアイドルグループを生み出してきた。その間、数十年にわたって多くのタレントが喜多川氏から性被害を受けていたとの疑惑が指摘され、徹底調査を求める声が強まっている。同氏は2019年に87歳で死去した。
追及の発端となったのは、英BBCが3月に放送したドキュメンタリー番組。さらに先月、元ジャニーズJr.の日系ブラジル人歌手、カウアン・オカモト氏が、自分を含む多くのタレントは喜多川氏から性的虐待を受けたと主張し、注目を集めていた。
同事務所は14日に異例の声明を発表。藤島社長が、世の中を騒がせていることを「心よりおわび申し上げます」と述べた。社長は喜多川氏のめいにあたる。
ただし徹底調査に向けた第三者委員会の設置については、専門家らの意見を踏まえ、ヒアリングを望まない人も対象となる可能性や、ヒアリングを受ける人の心理的負荷などを考慮して、見送りを決めたという。
同事務所に対して検証や調査を求める運動には、2万件あまりのオンライン署名が集まっている。
藤島社長はさらに、すでに告発した人々や、今後相談を希望する人々のために窓口を開設する方針を示した。