ABBAも中止の申し入れ、トランプ陣営の楽曲「無断使用」にアーティストが相次ぎ抗議
(CNN) スウェーデンの人気ポップグループABBAが米国のドナルド・トランプ前大統領に対し、大統領選の選挙運動で自分たちの楽曲を使わないよう申し入れた。最近の集会で楽曲を無断使用されたと訴えている。
ABBAの代理人はCNNの取材に対し、ABBAもレコード会社のユニバーサル・ミュージックも、トランプ陣営から使用許可を求められたり、使用を許可したりしたことはないと言明した。
楽曲や動画の無断使用はネットに投稿された動画で判明したといい、すぐにそうしたコンテンツを削除するよう求めたと説明。使用許可を求められたことはなく、従って許可したこともないと強調している。
一方、トランプ陣営側は、「BMIおよびASCAPとの契約を通じ、ABBAの楽曲再生のライセンスを取得している」とCNNに語った。
政治集会で音楽を流すためには演奏権管理団体(PRO)のライセンスを必要とする。BMIもASCAPも米国のPRO。法律の専門家によると、たとえPROのライセンスがあったとしても、楽曲の使われ方次第でアーティストや作曲家はさまざまな形で承認できる権利がある。
トランプ陣営の楽曲使用をめぐっては、さまざまなアーティストから抗議が噴出している。
米ロックバンドのフー・ファイターズも、トランプ陣営がアリゾナ州の集会で使用した楽曲「My Hero」について、無断使用だったと訴えた。
ロック歌手のジャック・ホワイトさんは、トランプ陣営がSNSに投稿した動画で自分の動画が使われたとして非難。「絶対にオレの音楽を使うな」とインスタグラムに書き込み、訴訟も辞さない構えを示した。
ビヨンセさんやセリーヌ・ディオンさんも、楽曲が無断使用されたと訴えていた。