米誌の著名記者、ケネディ氏との関係を明かした後に職務離れる
ニューヨーク(CNN) 米国で最も高名な雑誌記者の一人、ニューヨーク・マガジンのオリビア・ヌッツィ氏が、「第三者による検証」が行われる間職務を離れていることが20日までに分かった。同誌によれば、ヌッツィ氏は「元取材対象者と個人的な関係を結んでいた」ことを明らかにしたという。この対象者は今年の大統領選の関係者で、選挙活動を報じる中で関係を持ったとされる。
ニューヨーク・マガジンはこの取材対象者を特定していないが、事情を直接知る人物がCNNに語ったところによると、無所属として大統領選に立候補していたロバート・ケネディ・ジュニア氏だという。同氏は最近、共和党候補のトランプ前大統領への支持を表明した。事情を知る人物はケネディ氏とヌッツィ氏の関係について、感情がこもった性質のものとしつつ肉体的な関係ではなかったと述べた。
ケネディ氏の広報担当者はCNNの取材に答え、同氏がヌッツィ氏に会ったのは生涯で一度だけだと説明。先方の求めに応じてインタビューを受けた時だと述べた。
両氏の恋愛関係の疑惑は、ニュースメディアのステータスが最初に報じた。
CNNへの声明でヌッツィ氏は、今年に入ってから取材対象者との関係が「個人的なものになった」と認めた。その上で「関係は決して肉体的ではなかったが、取材対象者との利益相反に見えるのを防ぐため明らかにはするべきだった。すぐにそうしなかったことを深く後悔している。落胆させた人たち、とりわけニューヨーク・マガジンの同僚たちに謝罪する」と述べた。
読者向けの通知でニューヨーク・マガジンはヌッツィ氏について「現在職務を離れている」とし、雑誌側で「徹底した第三者による検証」を実施していると述べた。
ヌッツィ氏は昨年11月、ケネディ氏のプロフィルを執筆。それ以降、トランプ氏及び大統領選に関する数多くの記事を手掛けていた。
ニューヨーク・マガジンによると、ヌッツィ氏は「最近になって」ある取材対象者との関係を認めた。そうした関係を持つことは利益相反や情報公開にまつわる同誌の規範に反しており、事前に関係を把握していれば継続して同氏に大統領選の取材を担当させることはなかったと述べた。
またヌッツィ氏の記事について内部調査を行ったところ、不適切な内容やバイアスがかかっていることを示す証拠は見つからなかったという。それでも「読者の信頼に背く行為があったことを後悔している」と同誌は付け加えた。