サッカー中国代表元監督、汚職で懲役20年
香港(CNN) 中国男子代表チームの元監督、李鉄被告(47)が汚職の罪で懲役20年の判決を受けたことがわかった。国営メディアが13日に報じた。
李被告は2000年代初頭にイングランド・プレミアリーグのエバートンでウェイン・ルーニー氏とともにプレーしたスター選手。
習近平(シーチンピン)国家主席が中国を「世界のサッカー大国」にするというビジョンを掲げているにもかかわらず、同国のプロサッカーは、財務上の意思決定の不備、根深い汚職、成績不振に悩まされている。
同国の汚職対策機関は2022年、プロサッカーでの賄賂と八百長に関して広範囲にわたる調査を開始した。この前には中国男子代表チームがカタールで開催されたFIFAワールドカップ(W杯)の予選で敗退していた。
李被告は、取り締まりに巻き込まれた10人以上のサッカー関係者の1人目だった。今年3月には中国サッカー協会前主席の陳戌源氏が汚職の罪で終身刑を言い渡された。
中国国営中央テレビ(CCTV)によると、李被告は13日、収賄に関する複数の罪で有罪判決を受けた。
検察は3月の裁判で、19年から21年にかけて中国代表チームと代表選抜チームの監督を務めていた李被告が5000万元(約10億円)以上の賄賂を受け取ったと告発した。
被告は見返りとして、代表チームに選ばれるよう特定の選手に便宜を図ったり、特定のクラブが試合に勝つよう手助けしたりしたという。
李被告は同世代の中国人選手の中で最高レベルとされ、中国サッカー界で有数の選手とされている。
中国の多くのサッカーファンは、20年1月に監督に任命されたとき、かつて中国サッカーの誇りだった被告が男子サッカー代表チームをワールドカップに導いてくれることを期待した。
しかし、22年ワールドカップ予選でのチームの不振はファンからの激しい反発を招き、被告はわずか2年で辞任した。