米銀へのサイバー攻撃増加、イラン関与疑う 制裁の報復か

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(CNN) 米政府高官は21日までに、米金融機関などに対するサイバー攻撃が最近増え、イラン政府が関与しているとみられると述べた。攻撃の手口はネットワークに不正なデータなどを大量送信してサイトへのアクセスを麻痺させるものとなっている。

米政府高官によると、「カッサム・サイバー戦士」と呼称するグループがインターネット上でこれらの攻撃への加担を認めた。最近、攻撃を今週中に続行するとも宣言していた。米情報機関内部ではこのグループはイランの支援を受けているとの見方が強い。

インターネットの専門家の間ではこの攻撃宣言の真偽について意見が分かれている。同グループによる攻撃は過去にもあったが、今回の手口ほど調整されたものではなかったとの指摘もある。

攻撃は16、17両日、キャピタル・ワン・フィナンシャルとBB&T両社で発生。両社は攻撃の事実は認めたものの、大きな被害はなく顧客の口座情報などは漏出しなかったとしている。ただ、両社は攻撃される恐れがあったにもかかわらず、これを十分に阻止出来なかったことになる。

同グループは攻撃の動機について、イスラム諸国で抗議デモや暴動を招いたイスラム教預言者ムハンマドを侮辱する米映像への報復とも主張。欧米がイランの核開発阻止を図って発動している経済制裁への仕返しとの分析もある。

米政府高官は今週前半、サウジアラビアやカタールにある米系銀行や石油企業で過去数カ月間、サイバー攻撃が発生、イラン政府が後押しするグループが関与していることを明らかにしていた。銀行業界を狙ったサイバー攻撃はここ数週間、増加しているとも指摘していた。

PNCフィナンシャル・サービスも18日、米CNBC放送で攻撃されたことを認め、背後にイランがいるとみられると述べた。攻撃を受けた期間は他の銀行と比べ最も長期に及んだとも明かした。

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