飲酒で老化した10年後の自分を映すアプリ公開 スコットランド
(CNN) 英スコットランド政府が飲酒量を減らすよう呼びかけるキャンペーンの一環として、アルコールによって老化が進んだ10年後の自分の姿を映し出すアプリを公開した。「日常的な飲み過ぎで健康にどんな影響が出るかを、特に女性に考えてもらいたい」という狙い。
このアプリ「Drinking Mirror」は、自分の写真をアップロードするかその場で撮影して、普段の飲酒量を入力すると、飲酒の程度に応じて10年後の老化した顔を表示する。今のところ、グーグルの多機能携帯電話(スマートフォン)向けOS「アンドロイド」を搭載した端末向けと、PCから利用できるウェブバージョンがあり、近くアップルの「iPhone」にも対応する予定。
キャンペーンサイトには、女性の顔の老化を示す写真が掲載され、日常的な飲み過ぎは「しわが深くなり、赤ら顏になり、体重が増える」などの影響をもたらすと警告。男性も例外ではなく、1日5杯以上のアルコールを消費する男性は、脳卒中で死亡する確率が2倍になり、飲み過ぎで「ビール腹」になると心臓血管系の疾患や高血圧、糖尿、睡眠時無呼吸、がんなどのリスクが高まると解説している。
政府報道官は、「スコットランドはアルコールとの関係に問題を抱えている」と説明。過去のキャンペーンは男女両方を対象としてきたが、飲酒量のガイドラインについて知らない女性が多いとの調査結果が出たことを受け、外見を気にする女心に訴えかける狙いでアプリを開発したという。
ガイドラインでは、1日当たりの飲酒量が女性の場合ワイングラス2~3杯、男性は3~4杯を超えると飲み過ぎとみなす。スコットランドの女性の約38%、男性は49%が飲み過ぎだという。