NYでアップル製品の盗難急増、警察が専従班
(CNN) 米ニューヨークでアップル製のスマートフォンやタブレットを盗む「アップルピッキング」が横行し、ニューヨーク市警(NYPD)が専従班を設けて捜査に当たっている。
専従班は1年ほど前、路上や地下鉄の車内などでアップル製品が盗まれる事件が続発したことを受けて設置された。
こうした製品の盗難は、ニューヨーク市の犯罪発生率を増加させる要因にもなっている。同市の昨年の犯罪発生率は、前年に比べて3ポイント増加した。しかしアップルピッキングが増えた分を除けば、全体の犯罪発生率は低下しているという。
専従班の捜査ではまず、盗まれた端末のシリアル番号を入手してアップルに渡し、その端末の使用開始登録をした人物についての情報提供を求める。アップルも大部分、捜査に協力しているという。
盗まれた端末の75%はニューヨーク市内で使われ、残りも州内で使われるケースがほとんど。盗まれた端末を回収できた件数は明らかにしていないが、ある事件では、従業員が勤務先からiPadを3台盗み、2台をニューヨーク市内の親類に、1台をドミニカ共和国の親類に渡していたことが発覚。3台ともNYPDが回収して持ち主に返した。
専従班はアップル製品を専門としているわけではないが、実質的にiPhoneとiPadの捜査になることがほとんど。「アップルピッキングの多さは単純に人気の高さを反映している」と警察幹部は言う。
携帯電話の業界団体も対応に乗り出しており、盗難が報告されたスマートフォンの情報を記録するデータベースが11月にも稼働予定。このデータベースに登録された端末は使用開始登録ができなくするなどの措置を講じる。