北朝鮮から「初めてのツイート」 現地のネット事情を探る
オースティン(CNN) インターネットへの接続が厳しく制限されている北朝鮮から、初めてツイッターで発言したとされる米ジャーナリスト、ジーン・H・リー氏が9日、米テキサス州オースティンでのイベントで、北朝鮮のネット事情などを語った。
リー氏は米AP通信の韓国、北朝鮮両支局長を務め、これまでに北朝鮮を20回以上訪れている。北朝鮮が2月に外国人限定で3G(第3世代)回線の利用を許可したことを受け、同25日に「平壌の通信センターからこんにちは」と、初ツイートを発信した。
その後、画像共有サイト「インスタグラム」にも街角や食べ物、政府が作ったポスターなど、現地からの写真をアップロードしている。
3G回線は北朝鮮当局がエジプト企業と共同で設置した。外国人はこれを利用して、どんなサイトにも自由に高速接続ができるようになった。デジタル社会に順応しようとする当局の努力がうかがえる。だたし、一般市民が利用できるのは国営のイントラネットだけだ。
リー氏は「まだ先は長いが、ほんの少しずつ開放的な姿勢が見え始めている」と話す。2008年に初めて北朝鮮を訪れた時は、空港で警備要員にスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を没収されたという。
同氏とともに、AP通信のカメラマン、デービッド・ガッテンフェルダー氏もインスタグラムに、ローラースケートを楽しむ若者や吹雪に立ち向かう女性たち、北朝鮮国営・高麗航空の機内食など、北朝鮮の素顔を撮影した写真を掲載している。