米情報暴露のスノーデン元職員、SXSWに中継で登場
米テキサス州オースティン(CNN) 米テキサス州オースティンで開かれている音楽やハイテクの祭典サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)で10日、米情報機関による監視活動を暴露してロシアに亡命中のエドワード・スノーデン元中央情報局(CIA)元職員がネットを通じて登場し、米政府による市民監視の実態を是正しなければならないと訴えた。
スノーデン元職員はSXSWの会場に映し出されたテレビ会議システムの画面に登場。米国の人たちに直接語りかけるのは、昨年6月に米国家安全保障局(NSA)の機密文書を暴露して米国を出国して以来、初めて。
質疑応答の中でスノーデン元職員は、NSAが国家安全保障の名のもとに、米国人の電話やインターネットでの行動を監視していると強調。その実態を示す機密文書を暴露したことは後悔していないと語り、「もう一度やるかと問われれば、もちろんやる。自分の身に何が起きようと、我々にはその権利がある」と力を込めた。
さらに「私は米国憲法を守ると誓った。そして大がかりな憲法違反の実態を目の当たりにした」と続け、3000人の聴衆の拍手を誘った。
スノーデン元職員にツイッター経由で質問を寄せたワールド・ワイド・ウェブ(WWW)の生みの親、ティム・バーナーズ・リー氏は、米国の監視システムをどう変えたいのかと問いかけた。これについてスノーデン元職員は「公的な監視が必要だ。何らかの形で我々を守る、信頼できる公的機関が必要だ」と答えている。