アップル従業員、70%が男性 米国で白人55%
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルは12日、従業員の性別、人種・民族別の構成を初めて公開した。全世界の従業員のうち、男性は70%。米国内では白人が55%を占めた。
アップルの従業員は全世界で9万8000人に上る。この中には、直営店で働く時給ベースの従業員ら4万1000人余りが含まれているのが特徴だ。
男性の割合は管理職で72%、技術職では80%に上っている。
米国内では白人に続き、アジア系が15%。中南米系が11%、アフリカ系(黒人)が7%だった。
米国勢調査局の統計によると、米国の人口構成は白人が63%、中南米系17%、アフリカ系13%、アジア系5%となっている。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「この数字には満足していない」と述べ、「従来から認識している問題だ。すでに改善への努力を続けている」と強調した。
米IT(情報技術)業界では最近、グーグル、フェイスブック、ツイッターなど大手が相次いで従業員の構成を発表し、多様性の確保という問題が改めて注目を集めている。クックCEOはこれを「CEOとしての最優先課題のひとつ」と位置付けた。
市民権活動家のジェシー・ジャクソン師は今春、グーグルやフェイスブックをはじめとするIT企業の年次総会に顔を出し、アフリカ系や中南米系の採用に力を入れるよう要請した。
グーグルが5月に発表したデータによると、同社の従業員のうち男性は70%。白人が61%、アジア系が30%に上るのに対し、中南米系は3%、黒人は2%にとどまっている。
フェイスブックは6月、全世界の従業員のうち69%を男性が占めるとのデータを公開した。米国内の従業員のうち白人は57%、アジア系は34%で、中南米系は4%、黒人は2%だった。