「人間の判別」をクリックだけで グーグルのリキャプチャ
ニューヨーク(CNNMoney) インターネット検索大手グーグルは3日、ウェブサイトやネットストアで個人認証をする際に使われてきた「CAPTCHA(キャプチャ)」と呼ばれるシステムを刷新したと発表した。
キャプチャはボット(自動化されたプログラム)によるアクセスを防ぐためのシステム。ランダムに表示されたぼやけたりゆがんだりした文字や数字をユーザーに入力させることで、コンピューターを操作しているのがボットではなく生身の人間であることを確認する。
グーグルがキャプチャの刷新に踏み切った理由は、ボットもゆがんだ文字を判読できるようになってしまったからだ。グーグルによれば、人工知能を使えば非常に複雑でゆがんだ形の文字でも99.8%の精度で解読可能だという。
代わりにこのほど導入された「reCAPTCHA(リキャプチャ)」では、ユーザーは「私はロボットではありません」と書かれたチェックボックスをクリックするだけでいい。
リキャプチャのプロダクトマネジャーを務めるビナイ・シェット氏がブログで語ったところによれば、リキャプチャはユーザーの行動をクリック前からその後まで監視し、相手が人間であるかどうかを判断するという。
もっとも新システムも完全ではない。前後の行動から相手が人間であるとの確証が得られなかった場合には、従来のキャプチャのような方法でさらなる確認を行うという。
グーグルによれば、画像共有サービスのスナップチャットやゲームソフト販売サイトのハンブル・バンドルなどですでに利用が始まっており、現在のところ前向きな結果が出ているという。