ネット接続はケータイで アフリカで進む「モバイル革命」
ガジェット批評誌スタッフ・マガジンの編集者であるトビー・シャプシャク氏によると、アフリカでは電力にアクセスできる人よりも携帯電話を持っている人の方が多いため、「電話が機能するためにはバッテリーが長持ちする必要がある」という。フィーチャーフォンであれば、最大で1週間までバッテリーが持つのが魅力だ。
こうした背景から、モバイル技術がさまざまな用途に応用されるアフリカ特有の環境が生まれた。情報障壁の軽減、金融や医療サービスへのアクセスの改善、商機の拡大、人々のつながりの確保など、携帯電話の活用範囲は多岐にわたる。
その代表例が、2007年にナイロビで立ち上げられた「M-Pesa」だ。携帯電話のボタン1つで遠隔地に送金できる。現在、1700万人がこのサービスを使用しており、取引金額は毎月11億米ドル(約1320億円)以上に上る。
購入した医薬品が偽造かどうかを判定する「mPedigree」というサービスもある。この携帯アプリを使って薬の製造番号をテキストメッセージで送信すると、「本物」もしくは「偽物」という答えが返ってくる仕組みだ。