ネット接続はケータイで アフリカで進む「モバイル革命」
農業のように従来は通信テクノロジーと無縁だった領域にも、モバイル技術は進出している。天候、リアルタイムの市場価格、新しい農法に関する知見など、農家にさまざまな情報を提供する携帯アプリが相次いで登場した。
モバイル端末は芸術や文化の側面にも浸透している。「Badilisha Poetry X-Cange」は、アフリカの詩人の作品を集めたものとして世界最大級のアーカイブだ。携帯電話向けに作られたウェブサイト上で公開されている。
インターネット接続ができる携帯電話の普及は、アフリカの社会構造そのものに影響を与えている――。こう分析するのは、米インターネット決済大手ペイパルでモバイル推進部門の責任者を務めるマチ・ジデンマ氏だ。
ジデンマ氏は、モバイル端末を通じたインターネット接続がアフリカの状況を一変させたと指摘、「ソーシャル・ネットワークにアクセスできるようになったことで、若者は自己表現し市民社会に参加する場を手にした。選挙や統治、説明責任のあり方に大きなインパクトを与えている」と話した。