独で開発のマイクロカー、「カニ走行」や変形も
開発チームでは、この車を何台か街の「ステーション」に置いておき、住民らが共同で使うというシステムも考えている。車を使いたい時は最寄りのステーションへ行って、必要な距離の分充電されている車を選べばいい。
ただし、この車で道路を走行するための法的許可は得られていない。また自動車メーカーに売り込もうと何社か試乗に招いたが、その先の取引へと進展する例はなかった。「現状で自動車メーカーが購入を検討するのは部品メーカーの提供する特定の装置であって、車両システム全体に関してはその限りではない」と、同責任者は説明する。
それでもチームは、引き続き自動運転や自動駐車といった機能の研究に励んでいる。前出の責任者は、かつては存在すらしていなかったスマートフォンが飽和状態といわれるまでに普及したことを引き合いに出し、今後10年間のうちに大手メーカーから自動運転車が続々発表されるとの見方を示した。