「空飛ぶ車」、2017年にも登場? 世界のメーカーが開発競争
ただし実現までにはまだ大きな障壁がある。各社とも以前は1~2年以内に発売できると話していたが、その後は幾度も計画の延期を余儀なくされてきた。
主な理由は当局による厳しい規制だ。車両そのものについては、数々の実験を経て道路走行性能も飛行性能も実証してきた。しかし航空、道路、運輸関連の規制をクリアするには何年もかかる可能性がある。
「優れた機能を持つ製品を開発しても、当局からの承認が得られるかどうかはまったく別の問題だ」と話すのは、パルVのロベルト・ディンゲマンセ最高経営責任者(CEO)。同社のジャイロコプター型車両は、欧州と米国で道路走行と飛行のために必要な基準をすべて満たしているという。
今月にはエアロモービルの試作車が試験飛行中に墜落する事故があった。パイロットは無傷だったが、規制をクリアして安全基準を満たすことの重要性がこの事故で裏付けられた形だ。同社は17年の発売を目指す計画について、事故後も変更はないと強調している。