極薄のテレビディスプレー LGが発表
ニューヨーク(CNNMoney) 韓国のLGディスプレーはこのほど、国内でのメディア向けイベントで、同社最新型となるテレビディスプレーを発表した。厚みはDVDとほぼ同じで、これまで発売されたどのモデルよりも薄い。
55インチの大画面ながら、重さは2キログラムを切り、特殊な磁石マットを使えば簡単に壁に貼ることができる。
今回発表されたテレビディスプレーはまだコンセプトモデルで、製品化は未定。それでも現物の公開は、高画質で薄く軽量、折り曲げることもできるディスプレーを実現する有機EL(OLED)ディスプレー技術の可能性を大いにアピールするものだ。
LGディスプレーは今年、有機ELディスプレーの生産を増加させるという。
有機ELディスプレーの内側には、自ら発光する有機化合物の層がある。このため液晶ディスプレーなど従来のディスプレーと異なり、バックライトが不要なのが特徴だ。
LGやサムスンはすでに有機ELディスプレーを使ったテレビを市場に投入しているが、今回のモデルほど薄くはなく値段も高い。米エネルギー省によれば、より大型の有機ELディスプレーが商業ベースに載せられるほどの低価格を実現するにはまだ5年はかかる見通しだという。
実際のところ有機EL技術の真価は、テレビよりもウェアラブル端末やデジタルカメラ、スマートウォッチやタブレット、携帯端末といった製品で発揮される公算が大きい。色の階調表現やコントラスト、明るさといった点で液晶ディスプレーより優れているからだ。