ゲームに取りつかれる子どもたち 中毒のメカニズムを探る
カリフォルニア州南部に住むグリフィン・マシュー君は、16歳ながら、すでにインターネットゲーム障害の治療を受けている。グリフィン君の母ノエルさんによると、グリフィン君は不安やうつに悩まされているという。
グリフィン君がビデオゲームと出会ったのは10歳の時だ。グリフィン君の両親は、時間の経過とともに、グリフィン君の行動が変化し始めたことに気付いた。ノエルさんの一番の心配はグリフィン君が孤立していることだ。
「(グリフィン君が)ゲームをする時間が次第に増えていき、それに伴って家族との時間や友達と付き合う時間が減っていった」とノエルさんは語る。
「中学に入るとその傾向はさらに強まり、8年生(中学2年)の頃、グリフィンは別人になってしまった」とノエルさんは振り返る。
昨年夏、両親はグリフィン君をユタ州のアウトバック・セラピューティック・エクスペディションと呼ばれる治療プログラムに参加させた。そこでグリフィン君は屋外で過ごし、ゲームのない生活をした。
グリフィン君は6週間の治療を受けた後、自宅に戻った。ノエルさんによると、グリフィン君は今でもハイテク製品の使用やうつに悩んでいるという。
グリフィン君は、これはゲームだけの問題ではないと指摘する。
「今、自分が直面している問題は、身の回りで起きていることだけが原因ではなく、自宅に引きこもり、他の人に自分のことを話そうとしないことにも原因があるということを他の子どもたちにも認識してもらいたい。自宅でパソコンの前に座って画面を見ているだけでは問題は解決しない」(グリフィン君)