米紙記者にサイバー攻撃、ロシアが関与か 米当局者
(CNN) 複数の米当局者によると、ロシアのハッカー集団が米紙ニューヨーク・タイムズの記者などから情報を盗み出す目的でサイバー攻撃を仕掛けていたことが分かったとして、米連邦捜査局(FBI)などが捜査に乗り出した。
これまでの捜査でFBIなどは、ロシアの情報機関がこの攻撃に関与しているとの見方を強めている。ハッカー集団は米国の報道機関のほか、米民主党関連の団体も標的にしてきたという。
一方、ニューヨーク・タイムズ紙の広報は、「モスクワ支局のシステムも含め、社内システムが不正アクセスされた形跡はない」と説明した。同社の従業員向け電子メールサービスはグーグルに委託しているという。グーグルもFBIもこの問題についてはコメントを避けている。
米情報当局は、ロシアの情報機関が米国の政治とつながる組織から情報を収集する狙いで報道機関やシンクタンクなどを狙って不正侵入を繰り返していると見る。政府関係者と接触のある記者は貴重な情報源とみなされるほか、当局者とのやり取りや記事にならなかった情報も狙われているという。
米当局者によれば、ニューヨーク・タイムズ紙は民間のセキュリティー専門家に調査を依頼し、米情報機関と連携して被害の程度や不正侵入された経緯を調べている。