サムスン、新型スマホをリコール バッテリー問題で
香港(CNNMoney) 韓国のサムスン電子は2日、同社の新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」を世界各国でリコール(回収・無償修理)すると発表した。充電中に出火したとの報告が寄せられたことを受けた措置。
ギャラクシーノート7は1カ月前に発表されたばかり。サムスンの主力機種の一つとなっており、今回の大規模リコールは同社にとって痛手となる。
サムスンが2日の記者会見で明らかにしたところによると、一部の端末でバッテリーに不具合が見つかり、米国や韓国など10カ国で販売を中止した。ノート7はこれまでに250万台出荷されたが、今後数週間以内に無料で新品を提供する。
中国で販売された端末は別の供給業者からのバッテリーを使用しているため、影響はないだろうとの見方をサムスンは示している。それでもリコールに踏み切るかどうかは不明。
サムスンはリコールの準備には約2週間を要するとしていたが、米国では来週から同社のギャラクシーS7か同エッジとの交換を受け付けると発表した。ノート7専用の付属品の払い戻しにも応じるほか、ユーザーに商品券など25ドル相当分を提供するという。
韓国の聯合ニュースは先に、充電中のノート7から出火したとの報告が世界で5件あると報道していた。ソーシャルメディア上には、焼け焦げた機器の様子をとらえた写真も投稿されている。
サムスンによると、同社が把握している不具合の報告は世界で35件。リコールにかかる費用については明言を避けたが、同社のモバイル部門トップの高東真(コドンジン)氏は「巨額になる」と語った。
調査会社IDCによると、4~6月期の世界のスマートフォン市場でサムスンは最大のシェア(22%)を占めていた。ライバルの米アップルは12%だった。