米政府の情報提供要請、今年上期は過去最高を記録 アップル
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルは10月1日までに、今年上半期(1~6月)に米政府や法執行機関から受けた国家安全保障を理由とする情報提供の要請が1万3250~1万3499件と過去最高を記録したと報告した。
情報開示やデータ公開などの透明性に関する報告書で明らかにした。件数は前年同期比で4倍の水準。同報告書は2013年から年2回の頻度で公開されている。
件数の急増の背景要因は明らかでない。
同社によると、情報提供の要請は法執行機関による盗難機器の回収での支援や個人に差し迫った損害が発生しかねない緊急事態への対処などに絡んでいる。情報提供の要請に伴い米政府が講じる法的手続きでは、召喚状、裁判所命令や捜索令状などが含まれているという。
アップルは昨年、米カリフォルニア州サンバーナディノで発生した銃乱射事件の捜査に関連し治安当局と対立したことがある。米連邦捜査局(FBI)が裁判所命令を得て容疑者のiPhone(アイフォーン)のデータ解析の支援を要請したが、「政府権限の過剰行使」を理由に断っていた。
一方、米グーグルも10月1日までに、今年上半期における米政府などによる国家安全保障絡みの情報提供の要請は計499件だったとする報告書を公表した。
他の理由を含めた要請の総数は約1万7000件で、史上最高の水準だった。昨年同期は約1万4000件だった。