テスラ車死亡事故、オートパイロット機能が作動中
ニューヨーク(CNNMoney) 米電気自動車メーカーのテスラは1日までに、カリフォルニア州で3月23日に起きた同社のスポーツ用多目的車(SUV)「モデルX」の衝突死亡事故について、衝突時に運転支援機能「オートパイロット」が作動していたことを明らかにした。
車両は走行中に中央分離帯に衝突し、運転席の男性が死亡した。同社の発表によると、男性は衝突までの約6秒間、ハンドルを握っていなかったことが判明。事前にハンドルを握るよう促す表示や音声が出ていたことも分かった。
事故については米国家運輸安全委員会(NTSB)が調査を進めている。
オートパイロットは一部の運転機能を担うが全自動ではなく、作動中も運転を任せきりにするようには作られていない。
テスラは声明で「オートパイロットは全ての事故を防止するわけではない。そんなことは不可能だが、事故が起きる確率ははるかに低くなる」と強調した。政府が2017年1月に出した報告書では、オートパイロットの使用で事故発生率が4割も下がったという。
自動運転車では3月中旬、米配車サービス、ウーバー・テクノロジーの車両が走行試験中に歩行者をはね、死亡させる事故を起こしたばかり。
テスラ車のオートパイロットでは今年1月、高級セダンの「モデルS」が消防車に突っ込む事故があったものの運転者にけがはなかった。連邦当局の調べによると、16年に発生したモデルSの死亡事故はオートパイロットにも原因があったことが分かった。
テスラ車の安全性はこれまで高く評価されてきた。モデルXは昨年6月、連邦規制当局の検査で最も安全なSUVとの判定を得ていた。