フェイスブックの流出データにロシアからアクセスか、英議員
ワシントン(CNNMoney) フェイスブック(FB)の利用者数千万人の個人情報を、米大統領選でトランプ陣営にかかわった英国のデータ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ(CA)」が入手していた問題で、何者かがロシアからこのデータにアクセスしていたことが分かった。英議会の調査を率いているコリンズ議員がCNNに語った。
FB利用者の情報は、英ケンブリッジ大学の心理学者でロシア系米国人のアレクサンドル・コーガン教授が2014年以降、独自に開発した性格テストのFBアプリを通して収集し、CAに提供していた。
コリンズ氏の話によると、英国の個人情報規制当局、情報コミッショナー事務局(ICO)の調べで、この情報にロシアなど外国からのアクセスがあったことを示す証拠が新たに見つかった。
コリンズ氏によると、だれがどのデータを入手したのか、入手した者がそれを何らかの目的で利用することが可能だったのかどうかは分からないという。同氏は一方で、ロシアがここから得た情報を米大統領選前の情報操作に使った可能性もあると指摘した。
コーガン氏は旧ソ連生まれで、ロシアのサンクトペテルブルク国立大学教授の肩書を持つ。ロシアに何度も渡航しているが、その時期は確認されていない。
本人はCNNに、FBのデータをロシアの関係者に渡したことはないと明言。ただ知らない間にロシアにいる何者かがデータにアクセスした可能性はあると語った。CAに提供したデータがその後どうなったかについては知らないと述べた。
ICOは先週、FBが利用者のデータ保護を怠ったことは違法だとして、同社に50万ポンド(約7400万円)の罰金を科す方針を示した。