ファーウェイのスマホ出荷台数、アップル抜き世界2位
香港(CNNMoney) 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)がスマートフォンの出荷台数を大きく伸ばし、米アップルを抜いて世界2位に躍り出たことが分かった。
調査会社の米IDC、シンガポールのカナリス、英IHSマークイットによると、ファーウェイの4~6月期のスマートフォン出荷台数は前年同期より40%以上増え、約5400万台を記録した。
トップの韓国サムスンは7000万台余りで、前年同期比で約10%減少した。
IDCのアナリストは、ファーウェイが成長を続け、知名度ゼロに近かった市場にも進出していることは注目に値すると指摘した。
ファーウェイは今年、米市場への本格参入を目指して米通信大手AT&Tと販売契約を結ぶ予定だったが、直前になって断念した。米政府はこの契約をめぐり、ファーウェイの製品が中国政府の情報収集に使われる恐れがあると懸念を示していた。
同社はアジア太平洋地域に低価格モデルを売り込む戦略に切り替え、同地域での売上高を前年同期の2倍以上に伸ばした。欧州や中東、アフリカの売上高も大きく伸びている。
ただし、同社の通信機器に対しては最近、英国、オーストラリア、カナダの当局者らも米国と同様の懸念を表明するなど、逆風が続いている。結果として主要な市場から排除された場合、次世代の通信規格「5G」で世界をリードするという目標の達成は難しくなりそうだ。