ハッカーがATM不正引き出しを計画か、FBIから銀行に警告
ニューヨーク(CNNMoney) ハッカーが銀行のシステムを乗っ取り、世界各地の現金自動出入機(ATM)から巨額の現金を引き出す犯行を計画しているとの警告を、米連邦捜査局(FBI)が各金融機関に伝えていたことが14日までに分かった。
米ジャーナリスト、ブライアン・クレブス氏が12日、サイバー犯罪などについてのブログ「クレブス・オン・セキュリティー」で明らかにした。
クレブス氏によると、FBIが非公開の警告を発したのは10日。犯行グループがATMカード処理システムなどをハッキングして情報を盗み出し、それを使って大金を引き出す可能性を指摘する内容だった。
FBIの報道官はCNNの取材に対し、続発するサイバー犯罪に備えるための情報を民間企業に適宜提供していると述べたが、具体的にこの犯行計画には言及しなかった。
CNNはウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェースの2大銀行にコメントを求めたが、いずれも返答は得られていない。
クレブス氏はこれまで、バージニア州の銀行から2016年と17年に計200万ドル(約2.2億円)が盗まれた同様の犯行などでも警告を発していた。
FBIが今回警告した対象は一般市民ではなく、狙われる恐れのある金融機関のサイバー犯罪専門家やシステム管理者に限られている。