ファーウェイCEO、娘は米中貿易交渉の「切り札」に
深セン(CNN Business) 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の任正非(レンチョンフェイ)最高経営責任者(CEO)はCNN Businessの取材に応じ、カナダで逮捕された娘の孟晩舟(モンワンチョウ)最高財務責任者(CFO)について、中国と米国が貿易をめぐって争うなかで、「交渉の切り札」となったとの見方を示した。
任CEOは、孟CFOがこうした状況に巻き込まれ、交渉材料となったことについて「誇るべき」とも指摘した。
孟CFOは昨年12月、米当局の要請によってカナダで逮捕された。依然としてバンクーバーで軟禁下にあり、米国への送還に関する公聴会を待っている状態だ。孟CFOとファーウェイは米国で銀行詐欺などの容疑で起訴されているが、ファーウェイ側はこうした申し立てを否定している。
ファーウェイは米中貿易摩擦の火種ともなっている。トランプ米政権はファーウェイが国家安全保障に対する脅威となっているなどと主張。米国はファーウェイに対して禁輸措置を取り、米企業が政府の許可なくファーウェイと取引を行うことを禁止した。
任CEOは会社の生き残りをかけて闘っている。任CEOはよく、ファーウェイを撃たれて穴の開いた飛行機にたとえ、従業員が穴をふさごうと一生懸命取り組んでいると語っている。
裁判所に出廷するためにバンクーバーの家を出る孟CFO=9月23日/Huawei
任CEOは孟CFOについて、今回の苦境が成長につながるのではないかと述べた。孟CFOは絵を描いたり勉強したりして時間をすごしているという。また、今回の件によって、以前よりも会話が増え、2人の距離が近くなったと語った。