スナップチャット、トランプ氏投稿の宣伝中止 「暴力扇動」理由に
ニューヨーク(CNN) 写真・動画共有アプリ「スナップチャット」の運営会社は5日までに、黒人男性死亡事件を受けたデモに関するトランプ大統領の発言を理由に、おすすめコンテンツを表示するプラットフォームで大統領のアカウントを宣伝しない方針を明らかにした。
宣伝中止の対応が取られるのは「ディスカバー」と呼ばれるプラットフォーム。トランプ氏のアカウントを定期的に取り上げているほか、有名人や報道機関のコンテンツも表示している。
スナップチャットを運営する米スナップの広報担当は3日、声明で「現在、ディスカバーでは大統領のコンテンツを宣伝していない。ディスカバーで無料の宣伝を行うことで、当社が人種間の暴力や不正を扇動する者の声を増幅することはない」と述べた。
さらに「我々の社会に人種間の暴力や不正が存在する余地はない。当社は米国で平和や愛、平等、正義を求める人と団結する」としている。
トランプ氏のアカウントはディスカバー上に残っている。
一方、トランプ陣営のブラッド・パースケール選対本部長は声明で、今回の措置を批判。スナップチャットは「2020年大統領選で不正を仕組み、トランプ大統領の声を封殺しようとしている」と指摘した。
スナップの広報によると、宣伝中止を決めたのは先週末。トランプ氏はこれに先立ち、デモ隊がホワイトハウスのフェンスを破るようなことがあれば、「私の知る限り最も凶暴な犬と恐ろしい武器の出迎えを受ける」だろうと威嚇していた。
SNS各社ではツイッターが先週、郵便投票に関するトランプ氏の投稿に「要事実確認」ラベルを添付。その後、トランプ氏が「略奪が始まれば銃撃が始まる」と書き込んだのに対し、警告ラベルを付けていた。