米税関が押収の「偽造アップル製品」、実はワンプラスの正規品
(CNN) 米税関・国境警備局(CBP)が、米アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods(エアポッズ)」の偽装品を押収したと発表した。しかしCBPが公表した写真を見る限り、この商品は中国のメーカー、ワンプラスの正規品「OnePlus Buds」だった。
CBPが押収を発表したのは8月31日。商品の箱には「アップル」ではなく「ワンプラス」と明記されていた。
それでも押収に踏み切った理由について、CBPの広報はCNNの取材に対し、「輸入専門官が問題の輸入品を調べた結果、当該のイヤホンはアップルの商標を侵害しているらしいと判断した」と説明する。
こうした商品は外箱に「アップル」の文字やデザインを入れなくても、商標違反に問われることがある。輸入業者は裁判手続きを通じ、商標違反に該当しないことを裏付ける証拠を提出できる。
「偽造イヤホンを阻止できたのは、職務遂行に向けたCBP職員の日々の尽力の成果」とCBPは胸を張る。
問題の商品はニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港で2000点が押収された。香港から発送され、ネバダ州に送られる予定だった。
CBPによると、小売価格をもとに算定した価値は39万8000ドル(約4200万円)相当。一方、OnePlus Budsの小売価格は79ドルで、2000点で15万8000ドルになる。
ワンプラスはこの出来事に関して冗談めいたツイートを投稿、CBPに対して「返して!」と呼びかけた。
13日に投稿したOnePlus Budsの写真には、「押収」を意味する「Seize」の単語に引っかけて、「Seize the day. Seize the music」(今を生きよう。音楽をつかもう)という一文を添えた。