米マイクロソフト、IEのサポート終了へ 22年6月に
ニューヨーク(CNN Business) 米マイクロソフトはこのほど、パソコン向けブラウザー「インターネット・エクスプローラー(IE)」のサポートを2022年6月15日に終了すると発表した。同社はここ数年、IE終了の方針を示唆していた。
マイクロソフトは2020年8月、複数の自社製品でIEの使用を中止すると発表。職場向けチャットソフトの「チームズ」は昨秋の段階でIEとの連携を打ち切ったほか、「オフィス」を含むアプリ「マイクロソフト365」も今夏の半ばまでにIE上で動作しなくなる。
一時は利用者数が最も多いブラウザーとなっていたIEだが、ここ20年近く下降基調をたどっていた。調査会社ネットマーケットシェアによると、2010年にはブラウザー市場に占めるシェアが50%を割り込み、現在は約5%にとどまる。
ブラウザー市場をリードするのは米グーグルの「クローム」で、69%のシェアを誇る。
マイクロソフトは今回、IEはスピードが遅く、最近のウェブ上でのタスクには実用性や互換性の点で適さないと説明。安全面でもモダンブラウザーに劣ると指摘した。
ただし導入から26年間、IEは奇跡的に生きながらえてきた。マイクロソフトは今に至るまで、企業のアプリが適切に機能するよう、IEを搭載した基本ソフト「ウィンドウズ」の出荷を続けている。
「ウィンドウズ10」ユーザーの大半はそもそも、IEがインストールされているのに気付いたことがないだろう。近年はオープンソースコードに基づくマイクロソフトのモダンブラウザー「エッジ」の方が勢いがある。