米グーグル、オーストラリアに830億円投資へ
香港(CNN Business) 米アルファベット傘下のグーグルがオーストラリアで研究所の開設などに向けて今後5年で10億豪ドル(約830億円)を投資することがわかった。グーグルのピチャイ最高経営責任者(CEO)が明らかにした。
グーグルは今年、インターネット上に配信された記事の使用料をめぐり、豪政府と対立し、サービス停止を示唆していた。
今回の投資は、グーグルとしては豪州で初となる研究ハブの開設やクラウドコンピューティング分野の開発支援などに使われる。
グーグルは豪政府当局と連携し、クリーンエネルギーやサンゴ礁「グレートバリアリーフ」の保護といった科学研究も行う。加えて量子コンピューターに関して地元大学と協力する。
グーグルは豪州ですでに20年にわたって活動しており、約2000人を雇用している。今回の取り組みが新たな雇用創出や技術革新の促進につながることが期待されている。
モリソン豪首相はグーグルの今回の取り組みを称賛。モリソン政権は先に、同国が2030年までにデジタル経済で世界のトップクラスに入ることを目指す方針を明らかにしていた。
豪当局がグーグルとフェイスブックに対して配信記事の使用料の支払いを求める新規則を導入しようとしたことをめぐり、グーグルと豪当局は対立していた。しかし、グーグルは新規則の導入が近づくなか、方針を変えて、豪大手報道機関との連携を発表していた。