暗号資産取引所ビットマート、170億円のハッキング被害
ニューヨーク(CNN Business) 暗号資産(仮想通貨)取引所のビットマートは6日、ハッキング被害に遭い、少なくとも1億5000万ドル(約170億円)が引き出されたと明らかにした。
ビットマートは利用者に向けた声明で、最初の保安点検は完了し、影響を受けた資産を特定したと明らかにした。暗号資産の「イーサリアム」と「バイナンススマートチェーン」の「ホットウォレット」が盗難被害に遭った。ホットウォレットは暗号資産の保管場所でインターネットに接続しているため、インターネットと接続していない「コールドウォレット」よりもアクセスしやすい。暗号資産をホットウォレットに保管しておくことは利便性は高いものの、今回のようなハッキングの危険性が出てくる。
今回のハッキング被害については、セキュリティーやデータの分析会社ペックシールドが最初に報告し、その後、ビットマートのシェルドン・シャ最高経営責任者(CEO)が確認した。
ペックシールドの分析によれば、正体不明のハッカーが盗まれた秘密鍵を使って2つのウォレットを開けて、資産を引き出した。ペックシールドによれば、ハッカーは最高で1億9600万ドルの資産を引き出した可能性がある。これらのウォレットに保管されていないすべてのビットマートの資産は安全だという。
ビットマートは自社の財源を使って損失や影響を受けた利用者の補償を行う。