SNSにあふれる戦地の映像、CNNの検証手順を担当者が解説
信憑性が確認されると、CNNはこの映像を使用に回すことを決め、ロシア軍がキエフからわずか数キロの地点に迫っていることを確認。既にウクライナ入りしていたマシュー・チャンス記者が連絡を受けてその場に急行し、ロシア兵が流入する空港の様子を現場から伝えた。
CNNのブライアン・ステラー最高メディア特派員は、自分たちが「ソーダストロー」、つまり一方からの狭い1つの視点を通してこの戦争を見ているという認識が重要だと強調する。
今回の衝突ではいずれの側からの報道にもそうした限界があると、CNNのジム・スキアット国家安全保障特派員は言う。同氏によれば、ロシアは不可解で意図的な虚偽の情報を流しているが、ウクライナも情報戦争の渦中にある。
「戦争にはプロパガンダが付きまとう。国民と部隊の士気を保つ必要がある」(スキアット氏)
CNNなどの報道機関は全土に広がって「幾つものソーダストロー」を配置しているとスキアット氏は述べ、「この衝突が、その日どのような状況にあるのかを判断するためには、そうした謙虚さが必要とされる。なぜなら我々は全体像を知らないのだから」と言い添えた。