ツイッターがマスク氏を提訴、買収合意の履行迫る
ニューヨーク(CNN Business) 米ツイッターが12日、富豪のイーロン・マスク氏を提訴した。同氏に対し、ツイッター買収の合意の履行を強制する狙いがある。
訴状の提出に先駆け、マスク氏は8日、同社を440億ドル(約6兆円)で買収する合意を撤回すると通知。自身の弁護士からツイッターの法務責任者に宛てた書簡で、買収合意の「複数の条項に重大な違反」があるため買収を取りやめると主張していた。
ツイッターの法務チームはこれに対し、11日の書簡の中でマスク氏の買収撤回の試みは「無効であり不当」と主張。マスク氏自身が合意に違反しているとして合意の履行を求めた。
12日の訴状でツイッターの弁護士は、マスク氏によるこれ以上の合意違反を阻止して買収を完遂させる意向を表明した。
訴状提出の報道が出て間もなく、マスク氏は皮肉な展開への思いを示唆する短いコメントをツイッターに投稿した。CNNは同氏にコメントを求めたが返答はなかった。
今後ツイッターがマスク氏に買収契約を履行させられるのかどうかを巡り、長い法廷闘争が繰り広げられる公算が大きい。当初の合意ではマスク氏がツイッターを買収してオーナーとならない場合、10億ドルの違約金支払いが義務付けられていた。