ネパールもティックトック禁止、「社会的調和の乱れ」理由に
ロンドン/香港(CNN) ネパール政府は動画アプリ「ティックトック」について、社会の調和を乱すなどの理由で当面、使用を禁止すると発表した。
中国のネット大手バイトダンスの傘下にあるティックトックのユーザーは世界で10億を超えているが、使用を規制する国も多く、インドは全面的に禁止している。
ネパールのシャルマ通信情報技術相は13日の記者会見で、「ティクトックが社会秩序を乱していることや、家族と社会構造に与える影響を考慮し、当面の間、ティックトックを禁止することを閣議決定した」と発表した。
ネパールのダハル首相は14日、ティクトック禁止について「不調和、無秩序、社会の混乱が拡大する傾向をどう制御するかについて論議を重ねた結果、与野党を含む全政党の間で合意に達した」と述べた。
国営放送のネパール・テレビジョンは13日、通信当局がインターネットサービスプロバイダーに対し、ティックトックのアプリに対するアクセス遮断を要請したと伝えた。ネパール最大のプロバイダー、ワールドリンク・コミュニケーションズはこの命令に従い、他社も追随する見通し。
ロイター通信が地元メディアの報道として伝えたところによると、ネパールでは過去4年でティックトック関連のサイバー犯罪事件について1600件を超す届け出があり、規制を求める声が強まっていた。
インドは3年以上前からティックトックなどの中国系アプリを禁止している。
米国とオーストラリア、英国、カナダ、ニュージーランドの5カ国も、政府機関の職員に支給する端末でティックトックの使用を規制している。