米エヌビディア、大幅な増益 AIブームが追い風に
(CNN) 米半導体大手エヌビディアが21日に発表した2023年11月~24年1月期の決算は、純利益が123億ドル(約1兆8500億円)近くだった。前年同期の14億ドルから769%増となり、米金融アナリストの予想を上回った。これにより、年間利益は前年比580%以上の増加になった。
四半期の売上高も前年同期比265%増を計上し、アナリストの予想を上回った。エヌビディアは引き続き巨額の人工知能(AI)投資の波に乗っている状況だ。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は21日の声明で、「企業や産業、国を問わず世界中で需要が急増している」と説明。決算報告後のアナリスト説明会では、AIの幅広い採用を新たな産業革命の幕開けになぞらえた。
エヌビディアは急成長するAI分野にとって重要な企業だ。テキストや画像などを生み出すことができる生成AIを含め、AIシステムを動かす半導体の生産でエヌビディアの右に出る企業はない。
シノバス・トラスト・カンパニーの幹部ダン・モーガン氏によると、メタやアマゾン、IBM、マイクロソフト各社はこぞって一部の半導体の内製に乗り出しているものの、エヌビディアがAI半導体の売り上げに占める割合は約70%に達するという。
ただ、エヌビディアの株価は23年に約230%上昇しており、現在の同社は市場全体にとっても重要な存在だ。米金融大手ゴールドマン・サックスのアナリストは20日のメモで、エヌビディアを「地球上で最も重要な株」と評した。