女性の「家庭用品」呼ばわりも許容、米メタが利用規定改訂

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米メタが、専門家によるファクトチェックを廃止するなど投稿内容チェックの方法を大幅に変更すると明らかにした/Alicia Windzio/dpa/picture alliance/Getty Images

米メタが、専門家によるファクトチェックを廃止するなど投稿内容チェックの方法を大幅に変更すると明らかにした/Alicia Windzio/dpa/picture alliance/Getty Images

ニューヨーク(CNN) フェイスブックやインスタグラムなど大手SNSを運営する米メタが7日、専門家によるファクトチェックを廃止するなど投稿内容チェックの方法を大幅に変更すると発表した。しかし同時に、憎悪コンテンツの投稿に関する利用規定も密かに改訂され、これまで認められていなかった内容の投稿が可能になった。

例えば、「女性を家庭用品や所有物のように言うこと」、「トランスジェンダーまたはノンバイナリージェンダーの人を『それ(it)』と呼ぶこと」を禁止していた項目は削除され、こうした表現が許容されるようになった。新たに設けられた項目では、「トランスジェンダーや同性愛に関する政治的・宗教的言説を考慮し、性別や性的指向に基づく精神疾患や異常性の主張」を許容するとした。

かつてそうした投稿は、利用規定に従って削除されていた。

メタは7日の発表で、移民や性自認といった特定の話題については制限をなくし、より政治的な論議ができるようにする姿勢を示していた。

米国では中立的な立場からのファクトチェックを廃止し、ユーザーでつくる「コミュニティーノート」に切り替える。利用規定違反を発見していた自動システムについても「検閲されるべきではない内容があまりに多く検閲されていた」と説明。このシステムを調整して、子どもに対する性的搾取やテロといった過激な暴力のみに照準を絞るとした。

マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はこれについて「我々が悪い内容をキャッチすることは少なくなる。だが一方で、罪のない人々の投稿やアカウントを我々が誤って削除してしまう件数も減る」とした。

メタの広報によると、今後も民族や人種、宗教などに基づく特定の集団への攻撃は禁止され、誹謗(ひぼう)中傷も引き続き禁止する。特定の相手に対するいじめや嫌がらせ、暴力の扇動を禁じた利用規定についても引き続き徹底させる。

ヘイトスピーチに関する利用規定ではほかにも、「保護された」集団の存在を否定する発言を禁止していた条項も削除した。例えば特定の集団が存在しない、あるいは存在すべきではないといった発言がこれに該当する。さらに、「軍隊、法執行機関、教職の性別に基づく制限」を支持する投稿も新たに許容された。

ドナルド・トランプ次期大統領は7日の記者会見で、メタの利用規定変更を歓迎し、自分がかつてザッカーバーグ氏を脅したことが、「恐らく」奏功したとコメントした。一方、ネット上の情報に詳しい専門家は、偽情報や憎悪発言がメタのサービスでさらに拡散しかねないと危惧している。

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