TikTokの米国での利用継続、近く交渉成立か バイトダンス取締役
ニューヨーク(CNN) 中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国での利用をめぐり、利用禁止を防ぐための取引がまもなく締結される可能性があることがわかった。ティックトックの中国の親会社バイトダンスの取締役の一人が明らかにした。
バイトダンスの取締役で、ジェネラル・アトランティックの最高経営責任者(CEO)を務めるビル・フォード氏は22日、アプリを稼働させ続けることが「全員の利益」になると述べた。フォード氏のこうした発言は最初、スイス・ダボスで開催されている世界経済フォーラム年次総会での米ネットメディア「アクシオス」のイベントで出た。
フォード氏によれば、早ければ週末にも交渉が始まる可能性がある。フォード氏は、中国政府や米政府、取締役会など全員が話し合いに参加する必要があると述べた。売却以外の選択肢もあり得るとしている。ジェネラル・アトランティックはバイトダンスにとって主要な投資家のひとつ。
TikTokをめぐっては、米国で新たに大統領に就任したドナルド・トランプ氏が初日に署名した大統領令の一つが、TikTokの利用を禁止した法律の施行に75日間の猶予を与えるというものだった。TikTokの利用を禁止する法案は昨年、超党派の支持を受けて議会を通過し、バイデン大統領(当時)の署名で成立していた。
新法は今月19日に施行され、TikTokを米企業に売却するなどしなければ米国内での利用を禁止する内容だった。トランプ氏は、米国側に売却される株式の割合が50%にとどまることに前向きな姿勢を示している。売却先としては、企業家のイーロン・マスク氏やラリー・エリソン氏の名前を挙げていた。