「世界一危険」な湖? 毎年5000人が死亡 ビクトリア湖
ビクトリア湖に浮かぶブガラ島の漁師、サム・カボンゲさんは言う。「水面からは、水の深さがどれくらいあるのか分からない。もし事故が起きれば、たとえ(泳ぐことが)できたとしても、岸辺から遠い距離にいるときもあるので危険だ」
ライフジャケットを買うゆとりのない漁師も多く、小型で老朽化した船は、突発的な強風にあおられた高波を受ければ簡単に転覆してしまう。「出航した時は穏やかだったのに、沖に出たとたんに天気が荒れる時がある。船は波の力に耐えられるほど強くないから、破損したり、転覆することもある」とカボンゲさん。
ウガンダの気象学者、ハリド・ムウェンベさんは、赤道直下にあるビクトリア湖は水温が高いために嵐が発生しやすいと語る。
「大量の雲が生じて、雷を伴う強い嵐といったビクトリア湖独特の天候を引き起こす」とムウェンベさんは言う。「危険な嵐になることもある」